ちょっとした感想   

18/5/23

   大相撲の貴乃花親方はあまり好きな人ではない。お相撲さん時代は良かったが、言葉で人に何かを伝えようというのは苦手な人のようだ。これは指導者として組織の運営者としては困った事だと思うのだが…。(ファンの人ゴメンナサイ)
   しかし、彼が大相撲界での場外暴力について問題にし、それもマスコミを巻き込んでの大騒動にしてくれたことが、その後の女子レスリングの問題、今回の日大アメフト部の問題の表面化につながったのではないかと思うと、理不尽な事は表に出してしまえという彼の行動は、日本の合理性よりも上下関係の方がうるさい運動部体質の大手術につながるメスを入れたのではないかと思う。
   本来はそれぞれの組織の運営主体が自覚をもって改革できれば良いのだが、それができないのなら司法を使ってでも組織改革に手を付ける良い機会ではないだろうか。

18/5/22

   日大のアメフト部とはいったい何を目指してきたのだろうか…。
   責任を取って監督はやめたという前監督が言を左右させて(物見高く見ているこちらからは逃げ回っているようにしか見えないが)いる間に当の選手が単独で記者会見を開き当日の状況や今の思いを語った。
   本人はもうアメフトをやらないと退部届も出してきたようだが、年代別日本代表に選抜されていた選手だそうだが、態度も言葉もしっかりしていた。
   試合から干されたり(これはもっと良い選手がいれば仕方がないが)、代表合宿への参加を止められたり、そして今度の件となれば「やる気が無くなりました」も仕方がないだろうが、岡目八目で見ればこれは監督・コーチによるイジメ、パワハラに他ならないのではないか。
   本来、学校スポーツは人を育てるというのが大きな目標ではなかったか。

18/5/18

   昨日、歌手の西城秀樹さんが亡くなったそうだ。世代的には同世代だが、歌手としての全盛期がこちらがアイドルに夢中になる時代より少し後だったので歌手としての彼にも一つ一つの歌にもそれほどの思い入れはない。
   しかし、脳卒中で倒れた後、かなりの苦労をしてカムバックしてきたこと、脳の部分にもよるのだろうが、声を出したり身体を動かしたりはかなり大変な事だっただろうがプロとして歌い続けていた事には敬意を抱いていた。
   2度目の発作からのリハビリ中で、最後は心不全だったそうだ。ご冥福を祈りたい。

18/5/17

   運転免許証の更新に行った。期間の余裕はあるのだが、今年は6月に白内障の手術を予定しているので、その前にやっておかなければならないものが多くて忙しい。運転免許は視力検査があるので、手術直後よりは今の方が予想が付きやすい。さらに手術後しばらくは車の運転どころではないだろうから、遠出の予定や大きな買い物も今の内だ。
   ともかくしばらくぶりの免許更新だが、前回よりも多少変わったのが、本人の病識の自覚についての質問。意識を失った事があるか・運転中の眠気などについての質問があった。もう1つは交通安全協会の会費について、前回まではいやおうなしに取られていたが今回はかなり遠慮がちだった。無駄という議論もあったが、どこかが交通安全の啓発や指導をするのならばその資金が必要になるわけで、無駄遣いをせずに有効に利用してほしいものだと思いながら支払ってきた。
   もう1つ、ビデオ講習も大仰な事故よりも身近な事故を取り上げるようになっており、右左折や夜間の視野についてのものになっていた。しかし、事故を起こしてしまったらの部分は1番初めに被害者救助から入っていたが、周りの交通状況を見極めなければ次の事故を誘発しかねない。もう少し実際の状況に合わせるべきだ。
   講習の最後に「市内にもありますが…」とラウンドアバウト(環状交差点)の説明があった。今年度中に市内にもう1か所できるらしいが、県内には4か所くらいあるらしい。こういう実際的な話は実にありがたい。

18/5/16

   アメリカンフットボールは一時流行った頃にNFLの試合をずいぶんテレビで見ていた。選手の役割がきちんと決まっていていかにもアメリカ人が好みそうなゲームだが、ハードな格闘技でもあるし、事故によって選手生命どころか命そのものの危険もありそうなスポーツだ。だからこそ大勢の審判が見守っていると言っても良いだろう。
   そんなスポーツで日本の大学最高峰といってもいい日大の選手が練習試合とはいえ関学大の選手にアンネセサリーラフネス(不必要な乱暴行為)を働いたとして大騒ぎになっている。以前なら双方の大学と試合を管轄する団体の問題だったろうが、今やインターネットを通して動画で発信されるだけに、スポーツ庁や政府までがコメントを出す状況になっている。
   その場に出ている選手全体の共働した動きで1つ1つのプレーが決まるだけに作戦を立てた監督・コーチの責任が第1だと思うが、必ずしも選手全員がしっかりと動きを理解できているかどうかという事があるし、失敗があるからゲームがどうなるか分からないという側面もある。
   選手1人1人がルールを熟知して作戦に参加する事が大切だが、1つの失敗を大きく取り上げ過ぎずにそれを反省点により良い選手になってほしい。ただ、アメリカンフットボールだけではないだろうが相手とハードな接触をするスポーツは、相手や自分が大怪我をするような事態が起こることもあるゲームだという事に選手1人1人がきちんと向き合って精進してほしい。

18/5/9

   しばらくぶりで少し真面目になれる本を読んだ。と言っても小説だが『富士山噴火』(高嶋哲夫著/集英社)。
   ほとんど何の兆候もつかめぬままに富士山が噴火したらどうなるか…。すでに平成南海トラフ大地震後、地震の後には噴火が来ることが多いと富士山噴火への注目も何事もなくおさまってから物語は始まる。
   たまたま富士山の異変に気が付いてしまった新聞記者がその友人たちを巻き込みながら話は進む。富士山の地震・火山ガスの噴出・熱湯の噴出・噴煙・噴火・噴石・火山灰によるトラブル・雨による火山泥流・火砕流・火災サージ・最後は富士山の山体崩壊と火山で起こりそうなオールスターの登場だ。御殿場市をケーススタディとして市民全避難という課題にもチャレンジした。作者は専門家ではないが理系の人らしく2015年時点で普通に手に入るデーターと作家としての人間心理の考察を加えて描いている。
   物語としてはチームの力の物語でもあり、親子の再生の物語でもあり、普通に楽しめる。
   それでも富士山の噴火だけでなく、いざ自然災害という時に、予想外の事態が次々と起こる中でどう動くか、考えさせられた。

18/5/5

   子供の日。しかし、今の都市部の大人のかなりが子供を好きではないのだろう。
   自分と血がつながっていようが、いまいが、子供達を大切にしない所は10年後には殺伐とし20年後には高齢化率が上がっていくだろう。そんな場所での子育ては親にとってもハードワークとなり、子供を子供として大切にできない。子供を小さな大人として無理をさせるとこどもの成長にひずみが出る。家族にも地域にも愛着を持てずに「早くここから出て行きたい」という若者が出来上がる。やがて独立して違う土地に住み着くだろう。
   子供を大切にすることは未来を大切にすることだと思う。

18/5/3

   憲法記念日。私は以前はあまり気にしていなかったが、ここ数年は危機感があるのか意識しているようだ。
   しかし、世間的には今日の祝日が憲法記念日という事になっているという意識は昔に比べて薄れたような気がする。昔は護憲派も改憲派もテレビや新聞、講演会などを通してこの時期に大論陣を張っていた印象がある。
   戦争を体験した人は日本国内ではすでに少数派になっているだろう。たとえベトナムやカンボジア、中東などから戦争を逃れてきた人々を加えても。我々のように戦争を体験してきた親などから繰り言のように何かの時に話を聞いた世代も少なくなっているだろう。今の子供達にとっては祖父母さえも戦争を知らない世代になりつつある。
   皆が戦争を知らない事はありがたい事だ。だからこそこの状況を長く続けていきたいものだ。徳川時代の200年余り、日本ではほぼ戦争がなかった。この記録を超える平和を能動的に続けるために我々は何ができるだろうか。

18/5/1

   連休中は退屈するだろうからと買いこんできた、あさのあつこさんの『にゃん!』(白泉社)という小説を読んだ。
   児童文学畑の人だという印象があるだけで読んだのは初めてだが、漫画でなく文字で書いてあるのに大感謝の作品だった。初出が最近流行のWeb小説のようだが、ネコ好きならばとにかくそのまま絵にに変換できる。アニメ世代より前の小説世代としては自分のキャラクターでこの世界を動かしてみたい。主役の珠姫は家の猫では三毛でも繊細なルナではなくて、ものに動じないチビとかね。
   それにしても最近読む物は江戸にはまっている。これも『鈴江藩江戸屋敷見聞帳』という御大層なサブタイトルが付いているが、畑中恵さんの『まんまごと』シリーズや『しゃばけ』シリーズ、ちょっと古くなるが高橋克彦さんの仙波一之進のシリーズ(彼の作品の色々な人物がクロスオーバーで登場するし主役も作品ごとに変わるが)など、肩ひじ張って堅苦しそうな時代に庶民は結構のほほんと気楽で、スルリと仲間入りできるのが楽しい。

風通る窓辺の読書聖五月    DORA

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