ちょっとした感想   

21/5/29

   オリンピックが近づいてきた。ふと5年前のリオデジャネイロのオリンピックを思い出した。
   こちらでは軽いニュースとして流されたが、当時ジカ熱の蔓延で現地の人々はオリンピックどころではない心境でいたようだった。大規模なデモなども行われていたニュースの記憶がある。
   結果としてオリンピックは滞りなく終わり、選手団や関係者への感染や他の地域での大規模な感染も聞かなかった。
   前回のメデタシメデタシの記憶が関係者の中にあるのかもしれないが、今回は世界的なパンデミックの中、対応はもっと難しいと思われる。

21/5/26

   『安心安全』というフレーズが政治家・行政マン・メディアの人々から発せられるようになったのは、何時頃からだっただろうか。少なくともそう遠い昔の話ではない。
   コロナ禍の今、色々な場面で使われているが、裏付けの行動の伴わないオマジナイの言葉になってしまっている感が強い。
   例えばオリンピックを『安心安全』に開催するためにはホストである日本の特に競技の中心となる首都圏の人々の感染率をどれだけ引き下げられるかが、まず考えられなければならない。さらに来て頂く選手・関係者・報道の皆さんが感染したりさせたりしない状況、少なくとも感染していない状態で来て頂きたい。さらに万が一、オリンピック期間中に各国の変異株がいくつか現れた場合、これらがミックスして新たな変異株にならないとも限らない。これを帰りにお土産に持ち帰られたら東京発のパンデミックとして大きな禍根を残す事になる。これをどう防ぐのか、まだ誰も言っていないが、ここまできちんと考え対応策を考えてこそ安心が生まれるのではないかと思う。
   しかし、これでも安全とは言えない。大会ボランティアをはじめ、交通機関の人達、警察や救急対応の消防の人達、ホテルや商店の人達がきちんとワクチンを打って免疫ができている事が大切になる。何故ならば、ここをきちんとしておかないと国内の祭りの後の感染者急増につながる事は、これまでの国内の緊急事態宣言と解除のいたちごっこの中で目に見えている。オリンピック後の医療体制まで含めて、きちんと組まなければ、安心も安全もないと思う。

21/5/13

   ちょっとばかりドジしたねと思ったニュースを2つ。
   1つはドラックストアの会長夫妻が先にコロナワクチンを打てないかと居住地の市に圧力をかけさせたという話。
   せっかくかなり手広く展開をしているドラッグストアなのだ。もちろん調剤薬局もほぼあると思われる。どうやって大量の人に接種するかが話題になっている時だ。市など飛び越して国を相手に「うちには場所もあるし薬剤師も居る、1日に大量に接種ことはできないが地元のお医者さんとともに協力したい」と言ってみれば良かったのに…。
   例えば市内のドラッグストアが1日1アンプル(5~6人)打つとして、近隣の医師に30分程度時間を取ってもらえばいい。診療所などで診察の合間ではワクチンが使いきれない場合もあれば予防接種以外の仕事ができなくなる可能性もある。それならば場所を別にして使い切り型でその時間だけ、しかし、市内に同じようなドラックストアいくつかで出来れば保健所が時間順にワクチンを配達し、薬剤師さんがセットする。問診と接種の後の安静時間をたとえば30分取ったとして、普通は何事もないはずで、「気分が悪くなったらすぐに言ってくださいね」と言いつつ、販売担当者が健康の話や健康食品の宣伝トークでもしていればいい。買ってくれる人もいるかもしれないし、ドラッグストアとして買い物に来てくれるようになる人が増えるかもしれない。もしキャンセルが出ても店内アナウンスで接種希望者があれば無駄にはならない。予約や接種データーは在庫管理などでこなしているのと同じようなものと思うので、店が市や県単位で作って保健所と共有すればいい。
   このアイデアがあれば自分の店で大手を振って「お客様を報道陣の前に出すのもなんですから」と1番乗りをして接種を受けインタビューにも応えれば良かった。大きな商機を逃した気がする。
   もう1つは、日本医師会の参議院議員の政治資金パーティーを人を集めてやったという話。
   日本医師会会長がこの議員の後援会のトップでもあるようで、言っている事と行動が真逆になってしまった。
   これも会費は振り込んでもらって全部リモートで報道陣にも開放して、このコロナ禍での政治の役割についての講演会でも何でもやればよかった。講演者は外国の人でも良いわけで、1時間もしてもらえば会費に見合う立派なお土産になったはずだ。そのうえで議員は「お話を頂いたことをよく考えて自分の政策として磨いていきます」と言えば、ご本人としても納得の会になり、プラスの注目を浴びる事になったのではないか。
   あくまでも岡目八目だが…。

21/5/10

   昨日から急に初夏になった。暑い日、うすら寒い日が交互に来ていたが、安定してこの時期らしい季節になってきた。季節の進みは例年より少し早いような気がするが、地球はいつものようにコンスタントに進んでいる。
   人間社会はコロナに翻弄され続けているが、自然には相手に対する忖度などない。科学的に正しい対応をすれば、下火になるだろうし、できなければ1度落ち着いたとしても新たな火の手が上がる。
   経済の都合もオリンピック開始の予定日もコロナにとっては関係ない。困るという人間側の思惑があるのなら、ゴールに向かって事前に科学的に正しい対策をする他ない。今の日本の状況では、「そうなってほしいな」とコロナに対して忖度を求めているようなもので、実質的な対策になっていないのがなんとも残念だ。
   世界的に見れば、日本のコロナ禍は大した事がないのかもしれないが、専門家も政治家も行政もしっかりとした対策を取り、感染者数ではなく、発症者数・死者数を減らす努力をするべきだ。
   そして、医療というのはコロナ感染の為だけにあるのではない。毎日事故もあれば急病もある。慢性疾患、老齢期の医療、出産、さらには年度初めの健康診断、みんなそれぞれに大切だし、感染症とは相いれない病院や診療所もある。それぞれを振り分けて予定を立てる事も大切なはずだ。

21/5/1

   本日は、昼前から雷雨。雨は大したことなく、降ったり止んだり日が出かけたりだったが、雷は夜までしつこく続いた。しかも1日中かなり大気が不安定なだったようで、テレビでは竜巻注意報が出続けていた。
   朔日は何かと忙しいので、朝からドタバタしていて、ついにパソコンを開ける間がなかった。というか、開けようとすると雷が近づいて、慌てて閉じるの繰り返しで、こんな日も珍しかった。

悪天に無為の八十八夜かな   DORA

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