ちょっとした感想  

 

チビ、ジャム、トラの猫について書いた物は『我が家の猫列伝』として、『思い出のページ』に入れました。

 

01/10/31

   今月も今日でお終い。
   先月、テロ事件や狂牛病であまり入れ込みすぎたので、今月は意識して気楽な話題を探し回った。戦争状態は益々ひどくなっているし、日本もその中に飛び込みそうな勢いであり、本当は何かを発言するのなら、そちらに向うのが本筋だろうと思いながら、それとなく足踏み状態だった。
   それでもえひめ丸の行方不明者は最後の1人を残して身元も確定された。急な沈没で逃げようの無かった事の証明がされた訳で、この件は補償問題へと移っていくのだろう。
   アフガニスタンでは多くの人々が空爆で殺されつづけ、さらに冬将軍によってビル倒壊の犠牲者などは軽く超える人々の命が消えるかもしれない寸前まできている。しかし、日本の交通事故の今年の死亡者もあの数字を越してしまったそうだ。一つ一つの命が一箇所で消えようと、広がった土地で消えようと、周りの人々の悲しみの質に変わりは無い。我々に出来ることはあるのだろうか。
   そして目に見えないものの恐怖。狂牛病、炭そ病。便利な生活の中で忘れられた人類の知恵が試されているのかもしれない。

01/10/30

   しばらく前から前歯が痛い。時々頭痛までして、時として消炎鎮痛剤のお世話になっている。
   この歯についても長い、長い話がある。
   初めにこの歯の治療をしたのは小学校2〜3年の頃。永久歯になっていた訳だし、1人で歯医者に通えるようになってからである。詳しくは覚えていない。しかし、治療の途中でハズミで歯が大きく欠けてしまった。もちろん先生はビックリして応急処置もし「明日いらっしゃい」と言った筈である。しかし、行かなかった。よほど怖かったか、痛かったか、しかも、親も医者ものんきで追求はしなかった。
   そのままなんと、高校生になるまで歯医者から逃げ回っていた。虫歯がひどくなって母の友人お勧めの吉祥寺の変人の歯医者にかかった。その時もここが痛いという所を治してもらっただけで、目の前にある欠けた歯は無視された。
   やがて大学に入り、当時も氷河期と言われていた就職試験の準備の頃、さすがに印象を考えて吉祥寺の歯医者を訪ねた。見てビックリ、なんと、小学校の時、治療しかけたままの脱脂綿と詰め物がそのまま出てきた。「よくも長い事、膿みもしないで無事だったものだ」と呆れられた。その時、根を残して上部を切り取り、台を差してセラミック(真っ白じゃおかしいから歯に合わせた色にしたよと言う程の凝りよう)の歯をくっ付けた。「10年保証するけど、飾りだから硬い物は噛むな」と言われたが、幾星霜。いまだ現役でぐらつきもしないで持っている。
   10年近く経った時に1度様子を見てもらいに行ったが「オレの腕は良いだろう、まだ持つよ」と保証された。この先生の腕の分る歯医者にかかりたいのだが、果して居るだろうか。

01/10/29

   この家に移ってすぐに買い換えた洗濯機が働き過ぎてガタがきだしている。今ではめずらしくなったニ槽式。しかし、全自動よりニ槽式の方が使いやすいと今でも思っている。
   家族4人だから1〜2サイクルですべての洗濯が片付く。汚れのひどい物だけ予備洗い後に漂白剤につけて、仕上げではハンカチ1枚、吸水タオル1枚は仕上げ剤なし、ワイシャツ1枚にのりを掛けて、肌着とタオルは柔軟材、なんて事になると、仕事によって仕分けた方が早いしやりやすい。
   店の片隅にポツンと残されているようなニ槽式洗濯機の中から、使い勝手の良いあまり大きくない物を探すのは結構大変な仕事になってきた。
   でも、壊れるまできっと買わないで今のを使い続けるだろうなぁ…。

01/10/26

   茶畑というのは他の物にとっては危険地帯らしい。一昨年だったか埼玉でダイオキシン濃度が問題になって、ほうれん草の風評被害が出たが、実は茶畑に使った薬剤であったらしい。葉っぱには違いないが、葉の厚さが違うせいか、草と木の違いのせいか、お茶は薬剤に強いので、気が付かない内に環境が分解できる濃度を超えたのだろう。
   そして、今回は硝酸性窒素である。
   お茶のうまみを出すために、これでもかと与えた窒素肥料が作物に吸収されずに酸化され、近くの池や川などの水を汚染する。この硝酸性窒素は体内でヘモグロビンと結びついて酸欠状態を起こす。これが水質汚染の原因となると魚の大量死などが起こる事になるそうだ。その水は生命の育めない水となってしまう。これを断ち切るために土壌微生物(硫黄酸化細菌)を使って浄化しようという実験が始まったそうだ。静岡県の茶所、小笠町・菊川町・中川根町の3箇所で今日から始められた。
   炭そ菌でどっと悪いイメージの広がった細菌、しかし、我々は乳酸菌や麹菌以外にも役に立つ多くの細菌と共存している。  

01/10/23

   今頃になって国土交通省は航空機の操縦席への進入防止の為の鍵を取り付けるよう要請を出したそうだ。
   日本の飛行機の操縦席にハイジャック犯が進入して、機長を刺殺した事件はずいぶん前だったような気がする。日本の事件では日本の役所は対策を立てないのだろうか。ずいぶん怖い国に住んでいる気がする。

01/10/19

   アフガニスタンだけでなく、パレスチナ・イスラエルも危なくなってきた。
   戦いが生活の場で起こる現代の戦争では、犠牲になるのは普通の人々。
   人を殺す事に、どんな大義名分もない。しかし、紛争・戦争の起こっている所だけでなく、ここ日本でも不可解な理由で人を殺す人が増えているような気がする。人類は増えすぎたストレスであのレミングのように破滅への道を突っ走り始めたのだろうか。
   三瀬龍の小説に『一億の昼と千億の夜』というのがある。私は萩尾望都のマンガ版で読んだが、人類などまったくの微生物のように見る大きなものの手によって何らかの実験がなされているのだろうか。

01/10/18

   「牛肉は今日から安全です」と大臣とお役人が雁首そろえて発表した。新聞では「ヤコブ病かもしれない10代の少女が入院中」というニュース。厚生労働省が「そうではない兆候もある」と言っているが、「可能性が無いわけでもない」と対策を立てるのが被害を最小限にする為のお役所の本当の仕事のはず。潜伏期間の長い病気だけに10年経ってみないと本当の所は分らないだろう。しかし、10年後もまだ生きているつもりの私にとっては、その時にますます住み難い世の中になっていて欲しくはない。
   家には子供が居ない分気楽だが、もうしばらくお惣菜やインスタント食品にはなるべく手を出さないようにしようと思っている。
   それにしても、厚生労働大臣に自分の信じる宗教を持っている人(公明党)が据わった事で少しは変るかと期待していたが、残念ながらダメのようだ。

01/10/17

   『正体不明の白い粉』と言うと、つい覚醒剤を思い浮かべるのは私だけだろうか。この数日でそれが炭そ菌に様代わりをした。困った事だが危険な事に変わりはない。
   今回のアメリカの騒ぎは、よほどのT.クランシーファンが黒幕にいるのだろうか。ついでながら『合衆国崩壊』という彼の小説の中に、「生物兵器は心理的なものである」というくだりがある。危険だ、危険だと牽制して人々をパニックにさせる事はできるが、実際には原因さえ突き止めれば、対策を用意する事ができる。原因を突き止めるまでに、どれだけの被害が出るかは、自然発生のものでも悪意を持ってもたらされたものでも変わりはない。
   しかし、悪意と悪意がにらみ合っている世界というものは、居心地の良いものではない。日本はつまらない国会の駆け引きで、近隣諸国の警戒感を引き起こし、中近東の失望をかって、この危険な世界の何処へ漂い出て行こうとしているのだろうか。これはこれで国民としては居心地の悪い事である。

01/10/16

   事件当時大騒ぎをした『えひめ丸』が、ようやく浅瀬へ引き上げられて捜索が始まるそうである。
   ロシアの事故で沈んだ潜水艦が引き上げられたニュースの後だけに、アメリカも諦めないであろうとは思ったが、まずは良かった。これで、何人かの消息が分り、事故原因が特定されるなどすれば、価値のある仕事になるだろう。
   起こってしまった事は悔やんでも悔やみきれないが、ここから何か人々の心にプラスになるものが生まれ出てくれることを、こんな時期だからこそ祈りたい。

01/10/13  

   昨日、またも狂牛病の疑いのある牛が出た。幸い精密検査では陰性だったが、問題は解決されていない。
   まず、検体(検査法の練習のために東京都の市場から提供されたそうである)をせっかく出したからには、検査結果によっては解体された肉の識別が必要なはずなのに、していなかったことである。検体を出した側がこれをやっておけば、『おかしい』段階でその個体分だけ取り除ければ問題は解決できる訳である。せっかくの練習なのだから東京都も「連絡が遅い」と文句を言うだけでなく、やるべきことはやっておくべきではなかったのか。そこに気の緩みがあったのではないだろうか。
   もっと困った問題は『陽性』反応が出た段階で連絡がスムーズに行かなかった点である。この段階で「反応が出たから流通は精密検査を待って欲しい」と一言言えば、大騒ぎにはならなかったはずである。肉はきちんと保存できればしばらく置けるものである。その上でダメなら廃棄、大丈夫なら流通させるという常識が何故働かないのだろうか。
   この時点での安全宣言など、とても受け入れられない。幸い資本主義社会の世の中は消費者の選択で商品が淘汰される。消費者との接点である小売業者の賢い選択を期待したい。
   幸い我家は関東の豚肉文化圏人+焼津の魚肉文化圏人なのでレトルトカレーやコンソメ・ラーメンだし等に気を使うくらいだが、キャットフードには困っている。FUS対策で魚味だけでなく肉味も食べさせたいのだが、問題の肉骨粉にはどうも二の足を踏んでしまう。

※ FUSは猫の泌尿器の病気で最悪尿毒症の恐れがある。対策としてマグネシュウムを避けると良いと言われていて、魚食から肉食への切り替えをを勧められる。   

01/10/12

   昨日、日本画家の秋野不矩さんが亡くなった。享年93歳。
   京都にお住まいだったが、静岡県天竜市の出身。
   1962年、インドのビスババーラティ大学の客員教授となり、インドに魅せられたそうだ。
   後半の絵はインドを題材にしたものが多い。何度も行っておられるし、日本画の材料を使って、インドを呼吸している絵が多い。小柄だがバイタリティーのある方で、7〜8年前になるが静岡で展覧会を見に行った時、ご本人をお見かけしたが、さっそうと歩いて廻られていた。
   出身地の天竜市にある美術館は、日本画が収められているというより、インドを切り取ってきたような可愛い建物だ。
   ご冥福を祈りたい。

01/10/8

   本日は体育の日。残念ながら雨模様であまり良いお天気ではなかった。
   うちの自治会では昨日運動会だったが、風が強くてテントが飛ぶのではないかと心配だった以外は無事に終わった。『女心と秋の空』という気まぐれさだが、連休の最後の1日は体を休めようと考えた人が多かったのか、近所の幼稚園の運動会も昨日だった。
   元の体育の日、10月10日は東京オリンピックの開会式を晴天の中でやりたいということで、晴天の特異日を探して決めたという。その通りで晴天の確率が高い。どうせなら体育の日は青空が似合う。連休が続けばうれしい人ばかりではないし、本来の趣旨に戻したらどうだろうか。
   しかし、体育の日だからと様々な運動会が重なれば、どれに出ようかと迷う人もきっと出てくるだろう。

   ※ しかし、今年の10月10日は全国的にどしゃ降りになった。

01/10/5

   今日から10月8日まで、静岡市で世界お茶まつりが開かれている。
   学術会議からお茶を飲むイベントまで、各種の行事があるようで、ローカルニュースで紹介されている。
   お茶を飲んで、ホッと一息、の安らぎは広く世界に通じるようだ。
   静岡県内には岡部町の玉露の里を皮切りに、お茶を楽しみお茶の文化を知ってもらおうという施設がいくつもある。和の雰囲気の中で、お菓子とともに出る一服の玉露や煎茶、お抹茶の味はまた格別だ。庭と建物、部屋と床の間のしつらえ、お茶とお菓子、それぞれの出会いとともに人との出会いがうれしい。

01/10/4

   昨日今日と阪神がヤクルトを相手に粘っている。今年は選手の名前もろくに覚えなかったけど、毎年この時期にようやく少し勝を伸ばす阪神を見ては来年こそ!と思うのだが、例年同じパターンにはまっている。
   忘れもしない前回の阪神の優勝はヤクルトとの引き分け試合で決まった。体調を崩して切腹した後の病院のベットで同室の人のテレビを見せてもらっての感激だった。ラジオを抱えて大騒ぎしている私のために「気になるんでしょ」とテレビをつけてくれた人は広島ファン。看護婦さんが消灯時間後の見回りに来て「他の人の迷惑にならないように」と言うのに「いいですよ」と言ってくれたのは巨人ファンのおばあさん。同室の8人のうちの何人かがその後亡くなられた。
   次に阪神が感激させてくれるのはいつの日だろうか。もう1度、今度はお腹の傷を気にしなくて良い状態で優勝を味わいたいものだが…、今年も定位置のドン尻。嗚呼!

01/10/3

   昨日のニュースで政治家が牛肉を食べるパフォーマンスをしていた。しかし、我々消費者は散々「安全である」と言うお役所にだまされてきた。その結果、1度ニュースが出ると過剰反応をするようになった。
   ところが今回はお役所も過剰反応を始めたようだ。静岡県では生後30ヶ月以下の牛も狂牛病の検査をするという。だが、これら若い牛の検査をしても正確な検査データーは出ないと言われている。結局は『陰性』のお墨付きのための検査でしかない。その予算で実効性のある何かができるかもしれないのにである。イギリスでは1頭ずつ牛の戸籍を作っているようである。どんな祖父母でどんな親でどこで育ってきたかが分るようにしてあるので、病気が確認されても追跡ルートが限られてくる。国全体で大騒ぎをしないで済むわけである。
   アメリカでは鹿に狂牛病と同じような病気が確認されたようで、対策に乗り出している。
   世界中で対処しなければならないもう1つの問題である。

01/10/2

   私の母方の祖母の父、つまり私から言えば曽祖父はかなり一徹な人であったらしい。堅い人で正しい事は正しい、間違った事は誰がどんな形でしてもいけない、と考えていたようだ。こう書くととても真面目で良い人間のようだが、周りの人にとっては世渡り下手で困った人でもあったようだ。明治中期の中学校の英語教師だったので、仕事には困らなかったようだが、各地を転々としている。
   私もその曽祖父の血をいくらかは受け継いでいる。今の日本の状況は私を安心させてくれない。別に大金持ちにならなくても将来も安心して暮らしたい。飛び切りのご馳走でなくとも安心しておいしいものを食べたい。私の望みは世界中の人が望んでいる事とそう変わった事ではないと思う。しかし、地球温暖化による気候の変化や人間が動物の領域に入り込みすぎたための種の減少や新しい病気の登場は、望む世界から私達が遠ざかっているように思える。   

01/10/1

   早くも10月。先月があんまりだったので今月こそ良い事が起こると良いなぁ、とひそかに考えています。   今月も運動会にお祭りと自治会行事が続き忙しくなりそうです。
   昨日はTANUKIの代理で土手の清掃作業に出ました。それぞれバラバラに集まってきて割り当ての所をこなし、程々に周りがきれいになると引き上げるというルーズなやり方。事故も無く全体がきれいになったのだから良いのでしょうが、それぞれ「今年の組長さん誰だっけ?」「家は何組だった?」といった状態。こちらもほとんどが普段、奥さんやおばあさんの顔しか知らないので、全体の把握など出来ない状態でした。
   いざ東海地震、大事故などといった時の行動の基礎単位となる訳ですが、いつでも責任者の男性陣が居るわけではありませんし、そういう時に職場から動員をかけられるのも男の人が予想される中で、顔見知りの数を増やす事は大切だと痛感しました。
   実は私は人の顔を中々覚えられないという特技?があり、これは困った事になったと内心頭を抱えています。
   楽しみや協力仕事なら、「出れれば」、「程々に」でも良いのでしょうが、困難に向かい合った時の協力体制を組める事が自治会の最大の力の出しどころだとすると、考える事は多いと感じました。

 

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